無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる
……ううっ、もうこの話やめやめっ!!
靴をそろえながら、ぶんぶんと首を横に振る。
わ、忘れなきゃ……っ。
わざとじゃ、ないんだもんっ……。
私に好意があるとか、そういうことじゃないもんねっ。
……一瞬でもこんなことを考えてしまうなんて、私って自意識過剰だな。
なんて、そんな自分に呆れてしまう。
部屋で私服に着替えてから、リビングへ向かった。
そして、そこにあるソファに腰かける。
やっぱり真っ白で、とてもふかふか。
座っていて心地がいいな……。
余談だけど、私服はどれにしたらいいのか結構迷った。
今まで家で着ていた部屋着はだぼっとしているものばかりで、家族以外の人に見せられるようなものじゃなかったから……。