無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる
「ちょっ、ちょっと、玲奈……!」
香乃ちゃんの焦った声がした。
でも、このときの私は染野くんにお礼を言うことで頭がいっぱいで、その声に気がつかなかったのだ。
「そ、染野くん……っ!」
染野くんの机の前に立った私は、勇気を振り絞って染野くんに声をかけた。
私の声に反応して、彼が私を見る。
……え?
どくん、と心臓が嫌な音を立てた。
え、な、なにこれ……?
染野くんの瞳はお世辞でも穏やかだと言えるようなものじゃなかった。
鋭く、誰かを突き放すような痛い瞳。
「あ、あの、この前は……」
「朝倉」