今夜だけのはずが極上の彼に愛されて
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まさかね…

あの時の彼が誠?

確かにホクロは似てる。

しかもあの時彼はデザイナーになる事をためらってる様子だった。

漠然と彼がデザインした服をいつか私が作りたいだなんて言ってしまったけど…

でももしあの時の彼が誠だったら…

Mattという一流のブランドにまで成長させた彼ってやっぱりただ者じゃない。

海外では人気の俳優や女優、アーティストなどがこぞってMattの服を着たがる。

経営者としてもデザイナーとしても成功をおさめているだなんて…

私はアトリエを見回す。

ポツンと一人、真っ白な空間に取り残されたような感覚に陥った。

私はやはりとんでもない人を好きになってしまった…のか?

誠の本心はどうなんだろう…

どうして私に優しくするの?
どうして私を構うの?
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