Lovers' melancholy【『WITH』番外続編】
* *
夢か現か…、
遠くで鍵の開く音がして。
……少したった頃。
優しく頭を撫でられる感触に、
ゆっくり目を開けると、
「風邪、引くぞ……?」
「……れ、ん?」
柔らかく微笑む廉が、目の前にいた。
驚いた私はガバッと起き上がって、目をゴシゴシと擦って……首を傾げてしまっていた。
「え、……夢?」
「オイ、コラ……本物だって。
目覚ませ?」
苦笑しながらも廉は、私の腕を引くと…ふんわりと抱き締めた。
……その手も身に付けているコートも冷たくて、目の前の廉が夢じゃなく現実だと実感させてくれて。
私はそっと、廉の背中に腕をまわした。