The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
「フューニャ…ただいま」

「…」

いつもなら、フューニャは俺が帰るととてこてこ寄ってきて、いつもの浮気チェックが始まる。

しかしこの日、フューニャは傍に寄ってこなかった。

代わりに、柱の影から顔をちょっぴり出して、こちらをじーっと見つめていた。

今日が何の日か分かってますね…?の顔だ。

分かっておりますとも。

身を以て分かっております。

「フューニャ、ハッピーハロウィン。お菓子あげるよ、ほら」

両手に一杯のお菓子を見せてあげると、フューニャはきらきらと目を輝かせて、てこてこ寄ってきた。

よしよし、来た来た。

ぽふ、と抱きついてくるフューニャを抱き返し、よしよしと頭を撫でる。

あー可愛い。とても可愛い。

「…今年は覚えててくれたんですね」

「あぁ、覚えてるよ」

去年あんな目に遭ったんだから、当然だ。

「じゃあ、今夜はお酒も許可します」

マジか。それは思わぬご褒美。

よくやった俺。

しかも今夜の夕飯は、去年より更にバージョンアップしていた。

かぼちゃシチューとかぼちゃグラタンは去年も見たが。

今年は更に、かぼちゃのキッシュと、大きなパンプキンパイまで追加されている。

うわー…。超美味しそう。食べられるかなあんなに。

フューニャもるんるんと上機嫌だし…。

喜んでもらって、本当に良かった。
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