レンアイゴッコ(仮)
──……どうしよう、嬉しい。

意味の無い嬉しさ。
東雲と付き合うことによって生じるプラスアルファも、いつか、どうせ捨てなければならない。

持て余したこの感情を消化させる術を私は知らず悶々とさせていると、スマホが震えた。友人のアイコンが見えて安心する。

〈今夜ヒマ?〉
〈ヒマなら飲み行こう〉
〈飲みたいからヒマになって〉
〈ていうかヒマだよね?〉

安心どころか延々と続きそうなメッセージを受け取るので、一旦落ち着かせるためにも〈ヒマ。仕事が終わったら連絡する〉と返事をして、ポケットに仕舞った。




𓂃𓈒 ❅ *



「「同期と付き合った??」」


その夜。連絡をくれた友人の桜雪と、私の保険として桜雪に呼び出されたであろう弟の絃葉(いとは)と一緒にバーで落ち合う約束になっていた。

桜雪が指定したバーはオシャレで雰囲気も良い場所だった。そこで、桜雪の鬱憤を全部聞き終えたあと、「柑花は最近連絡が疎かだけど、なにか楽しいことあった?」と、順番が回ってきたので、とりあえず、彼氏が出来た報告だけを済ませた。
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