【完結】失恋したら有名シェフが私を溺愛包囲網で包み込みます。


「そ、そうかな。いつも通りだよ」

 色っぽくって……なんだろう? 私にはわからない。

「なってるなってる。なんか大人の女性〜って感じする」

「なーにそれ? 全然わかんない」
 
「やっぱり、烏丸翡翠のおかげかな」

 確かに翡翠さんといると、とても安心感があるし、癒やされる。 
 翡翠さんはかっこよくて、たくさんキスをしてくれるし、何度もかわいいって言ってくれる。
 私を優しく甘く抱いてくれるし、翡翠さんと過ごしている時はいつも幸せだと思う。

「で、どうだったの?」

「……なにが?」

「とぼけないの。 烏丸翡翠とセックス、したんでしょ?」

 私はそれを言われて「な、な、なんてこと聞くのよ、もう……!?」と思わず声が裏返ってしまった。

「いいから、どうだったのよ」

「……す、すごく、良かった……よ?」

 こんなことを友達に暴露するなんて、恥ずかしさしかかない。
 でも思ったことは本当のことだから、ウソではない。

「龍樹には、私とのセックスがつまらないって言われたけど……翡翠さんは全然つまんなくないって、そう言ってくれたんだ」

「そっか。良かったじゃん」

「正直……嬉しかった」

 私とのエッチがつまらないって思われのはイヤだと思ったし、しなきゃ良かったと後悔されるのもイヤだった。
 だけどそうじゃないとわかって、本当に嬉しかったんだ。 私とのエッチを気持ちいいと思ってくれるのは……やっぱり女として捨てたもんじゃないなと感じた。
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