キラキラ王子様は最強女子にご執心らしい。
ぎゅっと繋いだ手で、お互いに少し頬を赤ながら歩いていると、案の定メイドたちに見られた。

変なものを見ていると言わんばかりに、複雑そうな表情を浮かべられる。

これも……きっと、ひいばあ様のせいだ。





「……玲奈、智月が帰ってきたらプリン、持ってきてもらおう」

「え!いいんですか!?」


キラキラ〜と目を輝かせた彼女に、また一つ心を奪われる。

さっきまであんなに緊張してたくせに、プリンひとつでここまで喜ぶなんて……。


「もちろんだよ」

「ありがとう!理人くん!!」

「ううん、っていうか、まだ敬語抜けない?」

「ちょ、ちょっとだけ……だって、理人くん一つ上だし……」

「あはは」


小さい頃は一歳差なんて関係ないとか言ってたのになぁ。



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