キラキラ王子様は最強女子にご執心らしい。
「……ごめん、また危険な目に合わせて」

「いえいえ。これが仕事ですので!」

「……本当は、メイドになんてなってほしくなかった」


切ない顔しながら私の髪をまた撫でた先輩は、何かを抱えているようだ。



「でも私強いですよ?いい仕事してるつもりなんですけど……」

「それはね。でも君にだって限度があるだろう」

「はい……。あの、私そろそろ戻りますね」

「ああ」


ぺこりと先輩に一礼して、屋上から出て行った。

そして教室に着いたぐらいに、スマホに通知が来る。


一応理人先輩と連絡は取れるようになっている私。案の定通知の正体は先輩で、内容は一緒に帰りたいというものだった。
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