キラキラ王子様は最強女子にご執心らしい。
写真をそっと手渡す。その時、少しだけ秋川さんと手が触れてしまった。

「っ!」


その瞬間、なぜか秋川さんがビクッとして耳を真っ赤にさせている。


「……あ、あの、すみませんどうかしましたか!?」

「い、いえ……なんでもありません。……これだから玲奈さんは……」


何かボソッと言われた気がするけれど、気にしないことにした。


写真を撮るためにしゃがんでいた私は立ち上がり、理人くんの部屋の中の埃でも掃除するか、と掃除機を取りに行くことにする。

気がつけば外はすっかり暗くなっていて、綺麗な三日月が浮かんでいる。

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