キラキラ王子様は最強女子にご執心らしい。

やっとたどり着いた先。物置場となっている空き教室では、秋川さんが理人くんを庇うように立っていた。

その前には……なぜか、理事長がいる。


「あら、桃宮さん。随分と遅かったわね。お仕事はどうしたの？」

「理事長先生……？どういうことですか」



よくわからなくて、ストレートにそう聞いてしまった。確かに、理人くんと色々あってくるのは遅くなってしまった。

でも、明らかにそれが原因の雰囲気じゃないことだけはよくわかる。


理人くんの表情は青ざめていて、絶望しているようだ。



「プロジェクトが動くのよ、桃宮さんにはますます理人の護衛を頑張ってほしいところね」


ポンポンと肩を叩かれて、理事長はすれ違うように教室を出て行った。


「あの……どうしたんですか、智月さん……！何か、あったんですか！プロジェクトって……」