キラキラ王子様は最強女子にご執心らしい。
「黒瀬財閥ほどとなれば、今時政略結婚となってしまっても仕方がないのですが……理人様には、好きな方がいらっしゃいますので……」


好きな人……?

色々なことが一度に起こりすぎて、わけがわからなくなってしまいそうだった。


頭が真っ白になり始めたからか、廊下が騒がしいことに気がついた。


「可愛い……!!何あの女の子……!!」

「綺麗……!!」


コツコツと、誰かがこっちに向かってくる音。


もしかして、敵……!?


そう思って私は理人くんと秋川さんを庇うように立った。


すると……



「りぃ〜ひぃ〜とぉ〜!」


ぎゅっと、抱きつかれてしまった。とてもいい匂いがして、華奢な女の子に……。



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