果実と恋のバスケット
「…歴史が好きなの?」
私がそう聞くと、リンゴくんは恥ずかしそうに微笑んで、小さく「…少しだけ、ね」と言った。
まるで祈るように彼は本を手にしたまま目をつむり、数秒間の間の後にすぐに本を元に戻した。
「アンズちゃん、ほら!トランプしようよ!」
何事もなかったみたいにトランプケースを取り出し、しゃかしゃかとふるリンゴくん。
私はほんの少し引っかかりながらも、彼の隣に腰を下ろして、カードをシャッフルするリンゴくんを見ていた。
* * *