果実と恋のバスケット
彼の顔から幸せそうな笑顔が抜け、少し寂しそうな微笑に変わったのを見て、私も自然とフォークを止める。
「…その、アンズちゃん。僕の部屋の本…見たよね?」
うつむいて、目を逸らしながら呟くように言う彼に、私は小さく頷く。
そんな私をちらりと見て、リンゴくんはほんの少しだけ顔を上げて微笑む。
その美しい赤色の瞳は、迷うように揺れていた。
「えっと…相談があるんだ。アンズちゃん」
リンゴくんの少し暗めの声音に、私は彼が心配になる。
一体、どうしたんだろう…?
学校とかで、何かあったのかな…?