果実と恋のバスケット
まぁ、そうして待っていても、いつまで経ってもアンズは降りてこない。
教室に残って作業をしていた女子たちが降りてきても、まだ校舎にいるみたいだったから、流石に心配になって俺は教室に行って。
そこで見つけたアンズは、美しかった。
泣きかけで絶望のような感情をにじませて。でも、必死に抑えようとしている姿が、窓から入る夕日を浴びながら絶対的な美しさとしてそこに君臨していた。
俺は彼女を思わず抱きしめた。
小さな嗚咽が腕を伝わってきた時、どうしようもなく悔しくなった。
どうしてもっと早く、助けにこれなかったんだろう。
こんなに弱くて小さなこの人を、どうして守れなかったんだろう。