果実と恋のバスケット
レモンは笑う。
「―――オレは、必要とされたかった!オレでありたかった!」
「兄の弟」としか見られないのは、悔しかった。辛かった。
無口な弟は、いつになく饒舌にそう叫ぶ。
ああ、その言葉が。
レモンが俺に隠し続けていた…俺が気付けなかった、レモンなんだろう。
そしてその過去の先に、どんな今があるのか。
気づかないほど―――鈍感じゃないよ。
「初めて、オレだけを必要としてくれた。今までとは違う形で…アンズが」