果実と恋のバスケット
そういえば、レモンくんはいっつもミカンくんのこと呼び捨てにしているのに、今日は…。
「『兄さん』か…もう一回頼めるか?レモン」
「は!?嫌だ!」
「久しぶりに呼ばれたな…兄さんだよー」
「兄さんじゃない!」
ミカンくんは嬉しそうにレモンくんをからかっている。
レモンくんは顔を真っ赤にさせながらも、まんざらでもなさそうにミカンくんから逃げ回っている。
微笑ましい光景を見て、私はふっと笑みを浮かべる。
と、眼の前にアップルパイが差し出された。