初めての恋のお相手は
「私はそうだと思うよ」

「…」

「そうだったら、楸ちゃんは嫌?」

「…。…恋愛は、よく分かりません
……あんまり、いい印象もないから」



過去の恋愛絡みのいざこざを思い出して
声も気持ちも沈む。

ぎゅっと、両手を握って、うつむく私に



「では、楸ちゃんに教示しよう!恋愛とは!」



なぜか、こゆさんが突然、恋愛講義を始める。



「顔を見れたら、嬉しくて
声が聞けたら、嬉しくて
会えたら嬉しくて、話せたら嬉しくて」


「触れてもらいたいって、触れたいって思って」


「ドキドキするけど、一緒にいたくて
一緒にいると、安心できて」


「離れたくないって思う
他の人に取られたくないって感じる」


「自分以外の人と話してたり
笑ってるのを見ると、焦ったり、もやもやしたり、不安になったり、苦しくなったり」


「とにかく感情が忙しいのが、恋愛!」



楽しそうに、嬉しそうに

切なそうに、苦しそうに


言葉通り、忙しなく
くるくる表情を変えながら、こゆさんは力説する。
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