The previous night of the world revolution4~I.D.~
「あなた方を罪には問いませんわ。目的をやり遂げたら、責任を持ってお国まで送ります」

「だから、信じてもらえると思ってるんですか?そんな戯言。罪に問うかどうか、決めるのはあなたではない」

すると、ルリシヤが。

「なぁ、口を挟ませてもらうが。アシミム、あなたが俺達をあの船に導き、更に『白亜の塔』を使って洗脳するように、ルシードに指示したんだよな?」

「…えぇ、そうですわ」

「つまりあなたは、俺達にとって敵以外の何者でもない訳だ。そんな奴の頼み事を、聞く人間がいると思うか?」

「…」

それな。

ド正論じゃないか、ルリシヤ。

そして、ルルシーも。

「お前はあの塔を使って、ルレイアや、ルリシヤを傷つけた。俺にとっては、憎むべき敵だ。今すぐに首を絞めてやりたいくらい自分が憎まれてること、気づいてないのか?」

わぁお。ルルシーがおこ。

俺とルリシヤだけじゃなく、ルルシーも充分傷ついてるはずなんだけどな。自分は除外するんだな。

「…憎まれていることは分かっていますわ」

「なら、何故そんな態度が取れる?頼み事をしたいなら、跪いて許しを乞うことから始めるんだな」

ルルシーが超おこ。

まぁ、気持ちは分かる。

すると今度は、ルシードが耐えかねたように前に出た。

「…貴様ら、自分の立場というものを…!」

「いいえ…。良いのです、ルシード。彼らの言うことはもっともですわ」

「主よ…!しかし」

「良いのです。わたくしは、彼らに助力を乞わなければならない立場なんですもの」

「…」

主に諫められ、ルシードは渋々といった風に引き下がった。

そして。

「…ルレイア卿、でしたわね」

「あ?」

「まずは、何故わたくしが国王を暗殺して欲しいのか…。そこから、お話ししようと思います」

あっそ。好きに喋ってくれ。
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