The previous night of the world revolution4~I.D.~
ハーレム会員に貢がせた、黒塗りの高級車に乗り込み。

助手席にシュノさんを乗せ、俺は車を出した。

実は車乗れるんだよ俺。普段はあんまり乗らないけどね。

エリュシアとかに送らせてるから。

でも、今日は俺がシュノさんをエスコートする役なので。

珍しく、自分で運転することにする。

「さて、何処に行きましょう?シュノさんの行きたいところに連れていきますよ」

ハーレム会員とのデートなら、選択肢を与えるまでもなくホテルに直行なのだが。

シュノさんは別だ。

何せ彼女は、俺の家族だからな。

早速ホテル行こう、は少々デリカシーに欠けるだろう。

俺が女性をこんな風に優しく扱うなんて、まずないことだぞ。

「何処に行きます?映画館でも遊園地でも、シュノさんの好きなところに行きましょう」

「…何処でも良い?」

「えぇ、何処でも良いですよ」

何なら箱庭帝国、って言ってくれても良いよ。

今すぐルアリスに迎えを寄越すよう連絡するから。

こんなときの為のコネだからな。

「…じゃあ、私…ペットショップに行きたい」

「えっ」

「ペットショップ見に行きたいの。駄目?」

いや、駄目…な訳ではないが。

自らトラウマを刺激するようなところに行くとは。

「…分かりました。じゃあ行きましょう」

車を発進させ、俺はペットショップを目指した。

シュノさんが行きたいと言うなら、何処にでも連れていくけれど。

一体何だってペットショップ?

デートスポットにペットショップはアリだと思うけども。

よくいるだろ?カップルで子犬とか子猫とか見て、「わ~可愛い~」みたいな、頭悪い会話する馬鹿共。

俺はああいうのは嫌いだね。

デートって言ったら、ホテルで人に言えないあれこれをすることだよ…。なぁ?

シュノさんを慰める為のデートなのに、ペットショップなんて行って、余計にシュノさんを落ち込ませることになってしまったら。

俺は、アシュトーリアさんに何と言って謝れば良いものか。
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