The previous night of the world revolution4~I.D.~
ルレイアの周辺被害は甚大だが(主にアリューシャ)。

とにかく、シュノは元気になったようだ。

「シュノ…もう大丈夫なのか?」

「うん。もう平気よ」

艶々と輝いているシュノは、にこにこしながらそう答えた。

うん。元気そうだ。

「ね?俺凄いでしょ~ルルシー。何せベッドで大変優しく『慰めて』あげましたからね。何ならルルシーも落ち込んだときは、俺が『慰めに』行ってあげますよ…?」

「結構だ」

「いけず~」

いけずじゃねぇ。そんな方法で慰められてたまるか。

慰め方にはだいぶ問題があるが、シュノが元気になったのは良かった。

結局シュノを元気にしてみせたのは、やはりルレイアだったか。

褒めて良いものかは分からないが、その点はさすがである。

俺は、絶対嫌だけどな。

「シュノさん、また泣きたくなったらいつでも俺を呼んでくださいね?」

「うん、呼ぶね」

呼ぶな。

いや、呼ぶのは良いとしても、『事後』に出歩くな。

「うぅ~…。ルレ公フェロモンの余波が…!」

「大丈夫アリューシャ?目薬要る?」

「た、頼む…」

目を洗って戻ってきたアリューシャと、アイズ。

目薬って。目薬で治るのか?

「はい、目薬」

「うぃ。…アリューシャこれ自分で入れられん!狙いが外れる!」

目薬くらい自分で入れろ。何歳だお前。

すると、にや~と笑ったルレイアが。

「うふ。じゃあ俺が入れてあげましょうね~」

「ぷきゃぁぁぁぁ!追いフェロモンがぁぁぁ!」

「こら、ルレイア」

アリューシャに追撃するのやめろ。

俺がルレイアを引き離すと、その間にアイズがアリューシャに目薬を入れてやっていた。

それで治るのか。治るなら良いが。

「ふぇぇ~ん…テロされた~…」

「よしよし、アリューシャ。大変だったねー」

「うふふ。シュノさん元気になって良かったですね~」

「うんっ…。ありがとう、ルレイア」

「さすがだな、ルレイア先輩は…。俺も見習わなくては」

「見習うな。こいつだけは見習うな」

一匹だけでも、こんなに大変なのに。

これ以上ルレイアみたいなのが増えたら、最早収拾がつかん。
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