The previous night of the world revolution4~I.D.~
勿論ルレイア殿のことは心配だったが、実はそれ以上の心配事があったのである。

そちらにかかりきりになっていた…その日。

「坊っちゃん!」

「はぁっ!?」

あまりに緊張し過ぎていたせいで、俺はユーレイリーに呼ばれたとき、そんなすっとんきょうな声を出してしまった。

「ど、どうした?もう…」

「いえ、あの…。そちらではなく」

…は?

「『青薔薇連合会』の…ルレイア殿から連絡です」

「え、ルレイア殿…?」

…そっち?

…え、いやそっちも大事では?

「ルレイア殿が!?戻ってきたのか?」

ミレド王が亡くなったというニュースは聞いていたけど…。

「はい、恐らく…。とにかく電話が来てるので、出てください」

「わ、分かった」

俺は心を落ち着かせ、ユーレイリーが差し出した受話器を取った。

「もしもし、ルレイア殿ですか?」

『やぁこんばんは。ルレイアですよ』

こ、この声は。

思わず、感激の涙が出そうになった。

…間違いなく、ルレイア殿だ。
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