The previous night of the world revolution4~I.D.~
我が家の食卓には最近、目新しい料理が並ぶことが増えた。

「フューニャこれ…何…?」

見た目は、ごく普通のパスタなのだが。

パスタの上に水色や黄緑の野菜が乗っていて、更にその上にピンクっぽい、てろーんとした物体がトッピングされていた。

…明太子?明太子パスタ?

「シェルドニア風パスタです。お姉ちゃんが教えてくれたんですよ」

「あ、そうなんだ…」

えへん、と自慢げなフューニャ。

とても可愛いのだが、俺は内心ちょっと複雑な思いだった。

最近フューニャは、ちょくちょく華弦と…お義姉さんと会っているそうで。

こうして、お義姉さんから習ったシェルドニア料理を作ってくれることが増えた。

「美味しいですか?」

「うん…美味しい」

見た目は結構グロテスクなシェルドニア料理だが、食べてみるとこれが意外に美味しいのだ。

この明太子が何とも言えず良い味を出して…。

「良かった。そのミミズペースト、お姉ちゃんがシェルドニアから取り寄せてくれたんですよ」

「へぇ、そうなんだ…」

…え?ミミズペースト?

明太子じゃ…あれ?

…うん。気にしないことにしよう。

「あぁ、そうだルヴィアさん」

「な、何?」

「私明日、お出掛けしてきますね。お昼は作り置きしていくので、温めて食べてください」

「…!」

明日は休日。折角だから、隣町につい最近出来たばかりの水族館にでも、一緒にデートしに行こうかな~なんて。

うきうきと考えていたのだが。

「…ふ、フューニャさん…ど、何処に行くんだ?」

「お姉ちゃんが、一緒に某ホテルの女性限定スイーツビュッフェを食べに行こうって」

「…そうなんだ…」

フューニャは、とても嬉そうだった。

そうだよね。女子限定ビュッフェ…。一人だと行きづらいもんね。お姉ちゃんと二人で仲良くスイーツビュッフェ…。

「…分かった。行ってらっしゃい…」

涙を飲んで送り出す以外に、俺に何が出来るだろう?
< 565 / 580 >

この作品をシェア

pagetop