検索:永遠とは
三月十四日。

「付き合ってください」

ある男の子からカフェに呼び出され、告白された。最近結構いい感じの人だったから、私は即OKした。

「今日、絶対告白するって決めてたんだ」

そう言われ、なんで今日告白したのかが気になった。今日は私の誕生日でもないし、相手の誕生日でもない。

「そうなんだ。なんで今日告白したの?」

「あ、えっと、今日、三月十四日じゃん?」

私はこくりと頷いた。ホワイトデーだからかな。

「三月十四日、3.14...。円周率」

確かに、今日は円周率の日でもある。でも、告白と円周率、なんの関係があるのだろう。

私が呆然としていると、男の子が恥ずかしそうに口を開いた。

「その...。三月十四日に付き合った人は、円周率みたいに永遠で居られるらしいから...」

私はその瞬間、やっと理解した。男の子はまだ顔を少し赤らめている。

永遠、とか、今まで一度も言われたことがなかったから、凄く嬉しくて、恥ずかしくて、顔も体も熱かった。

「すごい、嬉しい...」

まるで幼稚園児のような語彙力の無さでそう言ってしまったけど、この気持ちは嘘じゃなかった。
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