萌えたい時は萌えればいい

■夢■

「ああ・・・まさに王子様・・・」

「は??」

只今アタシは友人と書店で少女マンガの立ち読み中。

「そんな奴この世にいるわけねーじゃん」

呆れたように友人がアタシの顔をつねる。

「イタタタタ・・・いるよ!!絶対」

アタシは森下桃香(モリシタモモカ)16歳。

顔はまあまあいいほうでスタイルも悪いほうじゃない。

「あのさ~・・・桃はもったいないよ」

「え・・・??」

友人の松本優梨(マツモトユウリ)ちゃんはため息をつきながら言った。

「桃はさー・・・何で恋とかしないの??」

ちょっと戸惑うような質問をされた。

「えっと・・・理想の人がいないってゆーか・・・」

「はぁ?!だって川瀬君とか楠見君はまさに王子様じゃん!!」

「全然!!だってアタシの理想は 顔はよくて、優しくて、努力家でェ・・・─」

「はいはい、ストップ。桃の理想聞いてたら地球は終わってるよ」

「そんなことないもん!!」

優梨ちゃんが言うようにアタシは理想が高すぎるみたいです。

だから恋したくてもできないってゆーやつです。
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