色恋沙汰はどこまでも
 こんな時、日髙のようなどの角度から見てもイケメンなのが隠しきれなくて滲み出てるような男に攻められたら、まあときめくのが普通だと思うの。ぶっちゃけドキドキしちゃってるのは潔く認めるわ。

 でも……きっっしょいんだって!!とにかく気持ち悪いの!!『ぶちゅー、ちゅっちゅー』とか言いながらタコ唇で迫ってくるこのクソ変態残念イケメンをなんとかしてくんないかな!?

 私は迫ってくる変態タコの顔面を必死に押さえて、嫌がってる私を見てニタニタしてる日髙。

 「ククッ。凛子様は無防備ですね、どうしましょうか」

 「は?なに言って……ひっ!?」

 お腹に日髙の大きな手が添えられて、その手がスッと服を捲りながら私の肌に触れはじめた。しかも妙にやらしい手つきで。こんなの無理、マジで死ぬ。

 「……っ、日髙!」

 「どうします?このまま僕にあれこれされるか、僕のキスを受け入れるか」

 「は?なんでその2択!?意味わかんない、ふざけんな、さっさとその手退けろ」

 「僕は本気ですよ。凛子様に心惹かれ、こんなにも愛しているのにキスもできない、触れることもできない。そんなこと……許させるわけがないじゃないですか!キスもしたい、触れたい、繋がりたい、余すことなく隅から隅からまで匂いを嗅いで、僕の舌で凛子様を舐め回したい!なのになんで、どうしてそんなにも僕を拒絶するんですか凛子様!!僕達は永遠の愛を誓ったっ」

 「誓ってねーよ!勝手にド変態ぶっカマすのやめてくんない!?」
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