(二)この世界ごと愛したい
シャワーだけ浴びて、また適当に寝衣として服を借りようと思ったけども。
選ぶのが面倒になった私の目にバスローブが映ったので、迷わずバスローブを選びました。
「ふぅー。」
天井の風船達を眺めると、また嬉しい気持ちになる。
「お嬢ー?ミケおるー?」
「…あ、いるよー?」
おーちゃんの声がドアの向こうから聞こえて、辺りを見渡すと窓際に丸くなっているミケさんを発見。
なので素直にいると教えた。
「何やこっちの部屋におった…ん。」
勝手に入ってきたおーちゃん。
ミケさんのご飯を持ったまま固まる。
「後は私やっとくよ。」
「……。」
「おーちゃんもお疲れ様ー。今日は色々ありがとー。」
「……。」
棒立ちのおーちゃんからミケさんのご飯を奪い取る。
「ニャ。」
「お腹空いてたよねー。今日はお構い出来なくてごめんね。明日はたくさん遊ぼうね。」
「ニャー。」
「うん、一緒に寝よ。」
どうやら一緒にゴロゴロしたいようなので、私は喜んでお引き受けしました。
私の返答に満足そうにして、ご飯を食べ始めたミケさん。癒される。
「…っお嬢!!!」
「ん?」
「そ、そのカッコはあかんやろ!?」
振り返ると棒立ちしていたおーちゃんの顔が、いつの間にか真っ赤に染まっている。
…私のせいか???
「…うん、ごめん。気を付ける。」
「遅いわ!!!」
「…おーちゃんうるさい。」
声のボリュームがうるさすぎる。
「髪の毛も乾かさんかい!風邪引くやろ!」
「帰らないの?」
「それは俺に遠回しに帰れ言うてんねんな!?」
「ご名答ー。」