離婚してから始まる恋~念願かなって離婚したら、元夫が私を追いかけて辺境までやってきました~
悲鳴をあげたのはエレオノールではなく、
トロールの方だった。

エレオノールが恐る恐る目を開けると、
どこから現れたのか、
エドリックの腕の中にいるではないか。
必死に駆けつけてくれたのだろう、
エドリックの額には汗が噴き出して、
息があがっている。

「一体どうやってトロールを?」
「トロールの急所はスネだと、ガビに教えてもらったんだ。そんなことより、君が無事で良かった。」
エドリックの優しい声に絆されて、
エレオノールはわんわん声を挙げて泣いてしまった。
最初は動揺していたエドリックも、
エレオノールを優しく抱きしめて
エレオノールが泣き止むまで
優しく彼女の背中をさすってあげたのだった。

エレオノールがエドリックの胸で泣いている間に、
オルメリアは興奮状態に陥っているトロールを
正気に戻すことを試みた。
トロールの巨体に思いっきり噛みつき、
痛みで目を覚まさせる。
『お前ら、目を覚ませ。エレオノールは我らの仲間だぞ。仲間を襲うとはどういうことだ。』
正気に戻ったトロール達はただただ項垂れる。
オルメリアは先ほど脛に噛み付いて
動けないようにしていたライガンを一瞥して
トロール達に話しかける。
『お前らを誑かしたあいつに制裁を与えろ。』
こうしてトロール達は
恐怖に喚き散らすライガンを担ぎ上げて、
森の奥深くへと消えて行った。

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