妖狐少女と御曹司~最強女子は御曹司くんのニセ彼女!?~
16.おそろいのキーホルダー
映画館を出た私たちは、二人で駅前をお散歩することにした。
休日の駅前は人でいっぱい。
私ははぐれないように、必死で先輩の後をついて歩いた。
「先輩、待ってくださ――」
すると、ゲームセンターの入り口にあるクレーンゲームが目に飛びこんでくる。
「わあ、このキーホルダー可愛い!」
私は思わず高い声を上げた。
わあ。これ、私が最近ハマってるタコのキャラクター、「タコタコちゃん」だ。
タコタコちゃんっていうのは最近SNSで話題の癒し系四コマ漫画のキャラのこと。
最近アニメ化も決まった大人気キャラクターなんだ。
いいなあ、ほしいなあ。
でも、クレーンゲームなんてやったことないし……。
私が悩んでいると、蒼木先輩が顔をのぞきこんでくる。
「これ、欲しいんだ?」
「は、はい。でも難しそうですよね」
私が悩んでいると、凪季がチャリンチャリンと百円玉を機会に入れた。
「えっ」
「ほしいんだろ? 俺が取ってやる」
「でも……悪いですよ、そんなの」
「いいから。俺が取ってあげたいの。ほしいのはどのタコだ?」
「えっと……じゃあ、あのピンクの」
「ピンクね」
レバーとボタンを静かに押し、クレーンを器用に操る凪季。
その真剣な横顔にドキリと胸が鳴る。
クレーンがゆっくりと降りていき、ピンクのキーホルダーをそっとつかむ。
……すごいっ。
先輩、クレーンゲームも上手いんだぁ。
ところが、持ち上がった瞬間、隣にあった水色のタコまで一緒にくっついてしまった。
ポトン。
わあ、取れた!
先輩が取り出し口に手を入れ、ピンクと水色、二つのタコを取り出す。
「ピンク、ほしいんだろ?」
休日の駅前は人でいっぱい。
私ははぐれないように、必死で先輩の後をついて歩いた。
「先輩、待ってくださ――」
すると、ゲームセンターの入り口にあるクレーンゲームが目に飛びこんでくる。
「わあ、このキーホルダー可愛い!」
私は思わず高い声を上げた。
わあ。これ、私が最近ハマってるタコのキャラクター、「タコタコちゃん」だ。
タコタコちゃんっていうのは最近SNSで話題の癒し系四コマ漫画のキャラのこと。
最近アニメ化も決まった大人気キャラクターなんだ。
いいなあ、ほしいなあ。
でも、クレーンゲームなんてやったことないし……。
私が悩んでいると、蒼木先輩が顔をのぞきこんでくる。
「これ、欲しいんだ?」
「は、はい。でも難しそうですよね」
私が悩んでいると、凪季がチャリンチャリンと百円玉を機会に入れた。
「えっ」
「ほしいんだろ? 俺が取ってやる」
「でも……悪いですよ、そんなの」
「いいから。俺が取ってあげたいの。ほしいのはどのタコだ?」
「えっと……じゃあ、あのピンクの」
「ピンクね」
レバーとボタンを静かに押し、クレーンを器用に操る凪季。
その真剣な横顔にドキリと胸が鳴る。
クレーンがゆっくりと降りていき、ピンクのキーホルダーをそっとつかむ。
……すごいっ。
先輩、クレーンゲームも上手いんだぁ。
ところが、持ち上がった瞬間、隣にあった水色のタコまで一緒にくっついてしまった。
ポトン。
わあ、取れた!
先輩が取り出し口に手を入れ、ピンクと水色、二つのタコを取り出す。
「ピンク、ほしいんだろ?」