泣き虫チビパパ×怪力デカママ=

チビで怪力女ですが、なにか?

「友達って誰のこと?一昨日他校の女子にしつこくナンパしてたから急所を蹴ったやつ?それとも昨日気弱そうな少年にカツアゲしてたからしめたやつ?それとも昨日コンビニで気絶させた強盗?」
「青山何と闘ってんの!?てかここってそんなに治安悪かったっけ!?」
友達候補として挙げたやつらはどうやら違っていたらしい。え、じゃあ、本当に誰だろう。候補多すぎてわかんないよ。
そして治安が悪いうんぬんはまあ…知らぬが仏ってやつだよ…。

「…てか、女相手に10人って、あんたら男として終わってない??」
そうだ!この際どの友達の仕返しかどうかなんてどうでもいい!(たとえリンゴを握り潰せる握力があろうと)いたいげな少女1人に対して男10人、さらになにも道具を持たないか弱い少女(この前素手で瓦割り30枚成功したけど)に対して男どもはプラスチックのバットやそこら辺から適当に拾ってきた木の棒を持っている状況。どっからどう見てもこちらが不利すぎる。この卑怯者どもがっ!!
群れてしか、女子ひとりしか倒せないってか、あ゛ぁ゛??

「大丈夫だ!!!!!」
リーダーらしいやつが親指を立てていわばGoodサインをしてきた。どや顔とってもウザいです…。

「青山を女だからって差別しない。むしろ青山は漢(おとこ)だ!!!!!」
………ああ、自分の頭の血管が切れたような音がした。ふはははは、彼らはもっとも言ってはいけないワードを口にしてしまったようだ。今更謝っても絶対に許さない。何故なら私はー…
「ピッチピチの乙女じゃ、ごる゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ーーーっ!!!!!!」


正気に戻ったときにはみんな放送出来るような状態ではありませんでした。
「…こんなんじゃあ、全然乙女じゃねえぇーーーっ!!!!!」
わたしの叫び声は空に消えて行った。
恨むぞ
遺伝。
恨むぞ
母。
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