フォーエバーフレンド〜黒猫は会いにいく〜

 そんなミツイに、ミニクロは言った。


『あなたと離れたらまたあなたを探して見つけるから大丈夫。悲しまないで』


 ミニクロは、来世で生まれ変わるミツイの魂を見つけてくれると言って。


 ミツイはミニクロを撫でた。


『もしミニクロだと分からなかったら、どうしたらいいの?』


 ミニクロは分かるかもしれないけど、生まれ変わったミツイには分かるかもしれないという自信がない。



 また不安になってしまうけど、ミニクロは前足でミツイの頬を触った。


『分かるよ。私はアナタを最初に見たとき、前世で人間だったときの友人だってすぐ分かったもの。言ったでしょ?』


『そうだね、言ってた』


『アナタも、私に友達だって言ってくれてたでしょ?分かってたのよ』


『でも、もし次会ったとき、間違えたらと思うと』



 ミニクロの励ましも聞かずにクヨクヨ迷うミツイに、ミニクロはため息をついて。



 ピョンと黒くて大きな体をミツイの肩の上に乗せた。



『まったく、大丈夫だってば。もし覚えてなかったら、私が覚えだすように特別パンチしてあげる!』



 パシパシ!肩の上から頬を叩いたから、ミツイは目を閉じながら頷いた。



『分かったよ、信じてるからね』


『よろしい!』



 ミニクロは頷いて、ミツイの頭に優しく頭突きした。



 痛い頭突きではないから、笑ってミニクロの頭を撫でた。




 口約束だけど硬い誓いを2人でしてから。
 


 また月日は過ぎていった。

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