【手直し中】野いちご源氏物語 〇九 葵(あおい)
【2026.06.18~】手直しを始めます。一部読みにくいところがあります。ご了承ください。
 (みかど)東宮(とうぐう)(くらい)をお(ゆず)りになった。上皇(じょうこう)になったこの先帝のことは、桐壺(きりつぼ)(いん)とお呼びいたしましょう。
 桐壺院は上皇御所(ごしょ)へ移り、藤壺(ふじつぼ)中宮(ちゅうぐう)とふつうのご夫婦のようにお暮らしになっている。弘徽殿(こきでん)女御(にょうご)はそれが気に入らない。ほとんど内裏(だいり)の新しい帝のそばにおいでだから、桐壺院と中宮は水入らずでお幸せそうだった。
 新しい東宮には予定どおり中宮の皇子(みこ)がお立ちになった。東宮は今も内裏にいらっしゃる。桐壺院は東宮に会えないことだけがお(さび)しい。
 東宮の母方の親族は皇族ばかりで、後見(こうけん)役がいない。桐壺院はそれを心配して、源氏(げんじ)(きみ)に後見をお願いなさる。後ろめたいお気持ちもあるけれど、源氏の君はやはりうれしくお思いになった。
< 1 / 40 >

この作品をシェア

pagetop