この恋、遊びにつき。
それから、ほぼ毎日keiさんと電話をするのが日課となった。

音楽の話、本の話、住んでいる街の話…
徐々に私の緊張も解けて、友達と話しているように話が弾む。
いつの間にかkeiさんとの電話を心待ちにしてる自分がいて、戸惑った。




この日常が、あまりにも非現実的だから?







「いらっしゃいませ」

「朋子さん、久しぶりです」




そこにはスーツ姿の男が立っていた。

どこかで見たことはある。
でも誰か思い出せない。

keiさんのことを考えていたから尚更、現実世界になかなか戻ってこれない。




「あのー…」

「覚えてませんか?中山です」




なかやま…?





あ。あの名刺の人だ!




「あー、この前名刺を置いて行った方ですね!」

「そうです。また来ちゃいました」

「どうぞ、空いているお席に座ってください」

「今日はカウンターでもいいですか?」

「え?いいですけど…お仕事なさるなら少し騒々しいかもしれないですよ?」

「いいんです。今日はコーヒーを飲みに来たので」






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