キミの隣に座っていたい

「失礼します」

白髪の校長先生が椅子に座っている。

「朝早くから、すまないね」

「いえ…」

「話は聞いていると思いますけど…」

言いにくいよな?校長でも…

「朝、聞かされました。」

俺は溜息をつき、重い口を開いた。

「俺は、水瀬先生とはお見合いをさせられましたが、お断りしました。それと…」

「佐原絢さんとは?」

「従兄妹です!なぜ水瀬先生が言ったのか…」

「そうですか…わかりました。その言葉を信じましょう。」


はぁ…よかった…




そのまま、校長室を出て行くと…




「涼ちゃん!!」



振り返ると

「絢!?」

あと5分ほどで授業が始まるぞ?

「涼ちゃん!?水瀬先生と結婚するの?」

生徒にまで噂が広まっているのか

「するわけねぇーだろ!?」

「よかった…」

絢はこの上なく嬉しそうな顔をした。



このままだったら、水瀬先生の思うつぼだな…どうするかな…





.

< 34 / 62 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop