鉄仮面の自衛官ドクターは男嫌いの契約妻にだけ激甘になる【自衛官シリーズ】

　余った分は自分の朝食にしようと考え、皿にのせたおにぎりの上にラップをかける。それを脇に置いて、今度はスープを作ることにした。

　疲弊した心に温かい汁物はよく沁みるはずだ。

　鍋に水とコンソメスープの素を入れて火にかける。

　冷蔵庫から野菜を取り出し、玉ねぎやニンジン、セロリとパプリカをみじん切りにして鍋に投入する。

　キャベツもあればもっと食感が楽しかったのかも、と思いながら、コンソメスープの海を踊るように泳ぐ色とりどりの食材を眺めた。

　ふわりと香りが立ち上り、夕飯を食べたはずの私のお腹まで刺激した。