鉄仮面の自衛官ドクターは男嫌いの契約妻にだけ激甘になる【自衛官シリーズ】
 私のこの行動が小さな波紋となって、悠生さんの背中を押す支えになるのを願い、すぐに長期で家を空ける支度を始める。

 私にはなにもない。だけど前を向いて歩くことができる。

 この一歩がきっと私の道を照らしてくれるだろう。



◇ ◇ ◇



 俺がフィリピンへ来てから、どれくらいの時間が経っただろう。

 少なくとも何度か朝と夜を迎えている。月日の感覚も鈍るほど忙しいのだと、他人事のように思った。

 災害によって崩壊した地域は、目まぐるしい慌ただしさに包まれていた。

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