憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
長期戦を覚悟し、他の仕事に手をつける。
しかし予想に反し、十分程度で反応が返ってきた。

【だいじょーぶでーす】

【では今からおかけします】

速攻でイヤホンマイクをつけ、通話ボタンを押す。
すぐに先方と繋がった。

「はじめまして。
KAGETUDOUの井ノ上です。
本日はお時間をいただき、ありがとうございます」

『うわっ、天下のカゲツドーの社員だからどんな美人が来るのかと思ったら、地味なおばさんだった!』

画面の向こうでCOCOKAさんは笑い転げていて、青筋が浮きそうになった。
だいたい、おばさんって私と彼女はふたつしか変わらない。
あれか、私が老け顔だとでも言いたいのか。
地味は否定しないけれど。

「では、今回の依頼内容を改めて説明します」

『はーい、お願いしまーす』

「新商品のレビューということになりますが……」

画面の向こうで彼女は長い髪の毛を弄びながら退屈そうに私の説明を聞いている。

……本当に大丈夫なの?

いまさらながらそんな疑問が浮かんできた。
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