憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
それからしばらくはなんの進展もなく過ごした。
やったことといえば、私の部屋を引き払ったくらいだ。
会社も最初のうちこそ混乱はあったが、もう龍志なんていなかったかのごとく当たり前に回っている。

その日はCOCOKAさんと打ち合わせだった。
彼女との契約は継続中だ。
配信で彼女が我が社の商品を紹介したあと、売り上げが倍増とはいわないがかなり増えるとあっては会社もそうそう手放さないだろう。
最近は店頭に、【COCOKAさんのオススメ!!】なんてPOPも踊っている。

「あれから宇佐神さんから連絡はないんですか」

おそるおそるといった感じで、彼女が聞いてくる。

「ないよ」

それに苦笑いで答えた。
結婚式の写真が届き、ダメ元で龍志にメッセージを送ってみたが、既読にすらなっていない。
電話もかけてみたが、使われていない旨のメッセージが流れた。
彼が言っていたとおり、解約させられたのだろう。

「そうですか……」

はぁーっと彼女が物憂げにため息をつく。

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