空に還る。
「じいちゃん」

遺影でしか逢えなくなってしまったじいちゃんは
もう返事はしてくれない。

「きっちゃん…」

やっと空に還れたっちゃね。
家族にはちゃんと逢えた?
ばあちゃんとまた一緒におれるようになったばいね。

私が逢ったことなか家族にも
こんな孫もおったとばいってちゃんと話してよね。

昨日のきっちゃんに教えてあげれば良かったね。
きっちゃんは大丈夫やって。
家族も死なん。
みんな一緒に、なごぉ生きていけるっばいって。

そいだらきっちゃんはどげん顔ばして笑ってくれたとかな。

あのね、きっちゃん。
私ば待たんでよかけん、ちゃんと、さっさと生まれ変わらんね。

そんでまた、私のじいちゃんになってよ。
この時代の、じいちゃんの家で生きたこの時間が大好きやったばい。

来世でも、どうかまた私と出逢って。

また私に愛ば教えてくれんね。

じいちゃん。
愛してくれてありがとう。

この町も愛せるようにちゃんと生きて、
私もいつかじいちゃんとおんなじ空に還るけん。

どうか、元気で。


空に還る。 完
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