すべての愛を君だけに。
固まってる…?
今まで見た事のない歩ちゃんの姿に少し面白くなってしまう。
「…なんか飲むか?」
「あ!誤魔化した!!」
席を立つ歩ちゃんを目で追う。
前は…否定してたのに。
言葉を濁す歩ちゃんに期待してしまう。
わたしに期待させて、ほんとにずるい。
わたしにいつか、歩ちゃん以上の人が現れることなんてあるんだろうか。
歩ちゃんを忘れさせてくれるくらい、夢中に恋する自分なんか想像できない。
だから今が、すごく幸せすぎて怖い。
歩ちゃんの家に来れるなんて思ってもなかった。
2人でこうして居られてるのも一時期じゃ考えられないくらい。