すべての愛を君だけに。
別れを告げられて、傷つき泣いてる沙織に自分のせいでと責めていたなんて。
確かに雨に好きだと言われるまで沙織のことは好きだったし、何事もなければ結婚までしていたと思う。
でも雨からの好きを受け取ったのは俺だ。
受け取らず最初の時のように断り続けていればよかった。
だけどそれが出来なかった。
「雨のせいじゃない」
「違う…っ、わたしが悪いの!」
「そんな風に言うな。俺が雨を選んだんだ」
「でも…」
「俺は雨と居たい、だから沙織には別れようって言った。…ちゃんと沙織とのこと終わらせてから雨には俺の気持ち伝えようと思ってたんだ」
「………」