すべての愛を君だけに。
「これ、やるから機嫌直せ」
「え?」
歩ちゃんの両手がわたしの首に回され、顔を近づけられる。
唇が耳元にあってくすぐったい……ってこれこの前と一緒じゃん!!!
またキスマーク付けられる!?
ここ学校なのに…!
「ちょっと!…ここ学校、」
「…ん、似合ってる」
そう言って離れていく歩ちゃんの視線の先はわたしの鎖骨あたり。
手で触れてみると小さな冷たいものが。
確認しようと視線を落とすと、ホワイトゴールドのネックレスが首にかけられていた。
「これ…!」
「誕生日おめでとう、雨」
そう言って微笑む歩ちゃん。