すべての愛を君だけに。

歩ちゃんが沙織先生と別れたとしても。
わたしと歩ちゃんが普通に付き合えるわけじゃない。


結婚もできない。


だけど、ちゃんとしようとしてくれることが嬉しい。






「兄貴には俺から伝えとくから」


「うん、わかった」






沙織先生がなんでお父さん達に会いたがってるかは分からないけど…。


きっと、きっと大丈夫だよね。






「嬉しくないの?」


「……え、あー、ううん!楽しみ、一緒にご飯行くんだー」






なーちゃんにそう返して売店で買ったパンを頬張る。


心配してたってしょうがないよね、なるようになる!






「雨、どこか行きたいところとかないの?」


「えー、どこだろ…映画とか?」


「映画いいな、練習と被ってない日あったら連絡する」


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