すべての愛を君だけに。
あ…と咄嗟に口に手を当てる。
「…ふっ」
「笑わないでよ…」
「ごめんごめん」
吹き出すように笑う天ヶ瀬くんから隠れたい…
誰か穴掘ってください…。
ちょんちょんと背中をつつかれる。
振り返るともう天ヶ瀬くんは寝転がっていて。
それを見て体温が上がる。
「こっち」
「え…いや、あの…」
「席変わるのはもうナシ」
「でも…」
「比嘉さんがここがいいって言ったんだから」
何も考えずにここがいいとか言った数分前のわたしに言いたい…その席はだめ!!って言いたい…。
早く、と言うように天ヶ瀬くんが隣をぽふぽふと叩く。