わけありくんを護ります
竹森くんは冷めた顔つきで、鶴谷の隣に立った。
「こういうことだよ。強瀾さん?今日来ることも筒抜け。それに僕たちは、かまいたちの連中みたいな、弱者どもの集まりとは違う。強者の集い……」
鶴谷は"これがヨイヤミだ"と言わんばかりの表情をする。
その隣にいる亀井は眼鏡を指であげ、涼しげな顔で私たちを見た。
「かまいたちより人数はいませんけど、個々が総長と名乗れるほどの強者ばかりですがいかがしますか?目障りな強瀾はつぶしておきたいのですが、お任せしますよ」
鶴谷と亀井が私たちに答えを委ねれば、ヨイヤミの子達が声をあげはじめた。
「このまま帰ったっていいんだぜ?ムダに怪我したくないならなぁ!」
「にげちまえ強瀾ー」
はっはっは!──ヨイヤミ側から盛大な笑いが起きる。