わけありくんを護ります
朝から絡まれたせいか、心の声の口調が悪い悪い。
でも本当のことだ。
パシッと私がつねってくる手を払いのければ、少しだけ驚いた表情を見せた彼。
何驚いてんの。こっちの方が驚いてるわ。
「触んな」
難癖をつけられ追われたことに加え、意味のわからないつねりに苛立ち、軽くではなく大胆に睨み付ける。
女だと思って甘く見られたままなんてごめんなんでね。
どうする……私を殴る?
一撃でのした4人のように。
挑発にも取れる私の目に、彼は笑った。