裏社会の私と表社会の貴方との境界線
sideメア 〜私の呪い〜
私は瞼をゆっくりと開けた。
月の光が差し込んで、少し眩しいかも。
目をこすりながら、私は体を起こした。
ふと、違和感を感じた。
掛け布団って、こんなに重かったっけ?
そう思って見てみると、そこには見知らぬ少女が寝ていた。
「えっ?だ、誰!?」
驚いて声を上げるも、彼女はピクリとも動かなかった。
腰のあたりで切りそろえられている黒髪はツインテールで結ばれていて、真っ白な首にはふたつホクロが並んでいた。
あ、思い出した。
遠目で一度だけ見たことがある。
「悪女って呼ばれてる子だ…」
人形のようにきれいな顔立ちをしているけれど、中身は人を傷つけることを好む悪女だって噂がある。
名前はたしか、真白琉愛ちゃん。
謎の奇病で入院していて、どのお医者さんでも手が打てないらしい。
海外の医学でも治せる可能性はほぼゼロに等しいって。
そんな琉愛ちゃんの手には、分厚い日記が握られていた。
その日記にはよく見覚えがあった。
泉緒ちゃんと使っている交換日記だ。
「どうして…」
その時、ハッとした。
この病院に黒良泉緒なんて名前の子はいないと言われて、泉緒ちゃんは外部の人か偽名なんだろうと思っていたけど。
まさか、琉愛ちゃんだったなんて。
私は緊張で手を振るわせながら、その日記をとってしおりの挟まれたページを開いた。
そこには、たしかに泉緒ちゃんの字で長い文章が書かれていた。
『いろいろ驚くかもしれないけど、時間がないからごめんね。
手短に説明させて。
メアちゃんに頼みたいことがあるの。
どうか琉愛たちを助けてほしい。
琉愛には普通になれない呪いがかかっていること、そして長く起きれるかわりに突然眠ってしまうことも話したよね。
でもね、ひとつだけ伝えていなかったことがあるの。
それは琉愛が眠っている間は別の体で生活ができるってこと。
その別の体が、メアちゃんなの。』
「えっ!?わ、私!?」
琉愛ちゃんが呪いを持っていて、その影響で長い間眠り続けることは知っている。
私と同じ呪われた能力を持ってるって。
でも、別の体で生きられることは知らなかった。
しかもそれが私って…。
本当なら、どうして私は覚えていないんだろう。
その問いの答えが、日記の続きに書かれていた。
『どうして自分に記憶がないんだろうって疑問に思ったでしょ?
それはね、意図的に記憶が消されてるんだよ。
琉愛たちは神様たちの力で遊ばれれるんだ。
琉愛でいる間はメアの記憶を失って、メアでいる間は琉愛の記憶を失う。
そうやって生活をしているから、メアちゃんは琉愛の存在を知らなかったんだよ。
琉愛が知ってるのは、呪いをかけた神様に教えてもらったから。』
「神様…」
さっきから出てくる神様の存在。
私は幽霊の存在を信じているから、きっと神様もいるんだろうなとは思ってる。
あ、幽霊の存在はちゃんと根拠があって。
今も病室にはたくさんの幽霊が見えるんだ。
これが私の呪いだから。
『メアちゃんにはふたりの神様がついてるんだよ。
鬼の頭領で百式の力を持つ酒呑童子様と、ドールの能力を持つエクストリーム様。
ドールの能力については知ってるよね?
なにかを憑依させると、ドールが主に忠順に動くって能力。
メアちゃんはその能力を呪いだって言ったけど、そんなことはないんだよ。
むしろすごく強くてかっこいい能力だと思う。
メアちゃんは酒呑童子様の力の影響で、霊が見えたり話したり好かれたりするでしょ?
それってつまり憑いてきた霊をドールに憑依させれば、いくつでも戦えるドールができる。
ね?すごいでしょ?』
たしかに本当にそんなことができるなら、とてもすごい能力だって思う。
でも、どうしてそんな話をするの?
『どうしてこの話をしたかっていうと、メアちゃんに助けてほしいからなんだ。』
ここで、最初の「助けてほしい」の意味に繋がった。
月の光が差し込んで、少し眩しいかも。
目をこすりながら、私は体を起こした。
ふと、違和感を感じた。
掛け布団って、こんなに重かったっけ?
そう思って見てみると、そこには見知らぬ少女が寝ていた。
「えっ?だ、誰!?」
驚いて声を上げるも、彼女はピクリとも動かなかった。
腰のあたりで切りそろえられている黒髪はツインテールで結ばれていて、真っ白な首にはふたつホクロが並んでいた。
あ、思い出した。
遠目で一度だけ見たことがある。
「悪女って呼ばれてる子だ…」
人形のようにきれいな顔立ちをしているけれど、中身は人を傷つけることを好む悪女だって噂がある。
名前はたしか、真白琉愛ちゃん。
謎の奇病で入院していて、どのお医者さんでも手が打てないらしい。
海外の医学でも治せる可能性はほぼゼロに等しいって。
そんな琉愛ちゃんの手には、分厚い日記が握られていた。
その日記にはよく見覚えがあった。
泉緒ちゃんと使っている交換日記だ。
「どうして…」
その時、ハッとした。
この病院に黒良泉緒なんて名前の子はいないと言われて、泉緒ちゃんは外部の人か偽名なんだろうと思っていたけど。
まさか、琉愛ちゃんだったなんて。
私は緊張で手を振るわせながら、その日記をとってしおりの挟まれたページを開いた。
そこには、たしかに泉緒ちゃんの字で長い文章が書かれていた。
『いろいろ驚くかもしれないけど、時間がないからごめんね。
手短に説明させて。
メアちゃんに頼みたいことがあるの。
どうか琉愛たちを助けてほしい。
琉愛には普通になれない呪いがかかっていること、そして長く起きれるかわりに突然眠ってしまうことも話したよね。
でもね、ひとつだけ伝えていなかったことがあるの。
それは琉愛が眠っている間は別の体で生活ができるってこと。
その別の体が、メアちゃんなの。』
「えっ!?わ、私!?」
琉愛ちゃんが呪いを持っていて、その影響で長い間眠り続けることは知っている。
私と同じ呪われた能力を持ってるって。
でも、別の体で生きられることは知らなかった。
しかもそれが私って…。
本当なら、どうして私は覚えていないんだろう。
その問いの答えが、日記の続きに書かれていた。
『どうして自分に記憶がないんだろうって疑問に思ったでしょ?
それはね、意図的に記憶が消されてるんだよ。
琉愛たちは神様たちの力で遊ばれれるんだ。
琉愛でいる間はメアの記憶を失って、メアでいる間は琉愛の記憶を失う。
そうやって生活をしているから、メアちゃんは琉愛の存在を知らなかったんだよ。
琉愛が知ってるのは、呪いをかけた神様に教えてもらったから。』
「神様…」
さっきから出てくる神様の存在。
私は幽霊の存在を信じているから、きっと神様もいるんだろうなとは思ってる。
あ、幽霊の存在はちゃんと根拠があって。
今も病室にはたくさんの幽霊が見えるんだ。
これが私の呪いだから。
『メアちゃんにはふたりの神様がついてるんだよ。
鬼の頭領で百式の力を持つ酒呑童子様と、ドールの能力を持つエクストリーム様。
ドールの能力については知ってるよね?
なにかを憑依させると、ドールが主に忠順に動くって能力。
メアちゃんはその能力を呪いだって言ったけど、そんなことはないんだよ。
むしろすごく強くてかっこいい能力だと思う。
メアちゃんは酒呑童子様の力の影響で、霊が見えたり話したり好かれたりするでしょ?
それってつまり憑いてきた霊をドールに憑依させれば、いくつでも戦えるドールができる。
ね?すごいでしょ?』
たしかに本当にそんなことができるなら、とてもすごい能力だって思う。
でも、どうしてそんな話をするの?
『どうしてこの話をしたかっていうと、メアちゃんに助けてほしいからなんだ。』
ここで、最初の「助けてほしい」の意味に繋がった。


