ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜
「あの、華恋ちゃんの友達が彩鈴ちゃんを呼んでるんだけど来れるかな?」


『んん〜?でも、今日ガッコーだよね〜?』


まだ寝ぼけている彩鈴ちゃんになんて言おうか迷っていると、天音さんが少し強引にスマホを奪った。


「ちょっとかりるね」


そうひとこと言って、スマホを耳に当てて話し出した。


「久しぶりだね、ありちゃん。天音だけど分かる?」


『えっ?!天音ちゃん?!』


眠気が覚めたようで、大きな声がスマホ越しに聞こえた。


天音さんと彩鈴ちゃんは会ったことがないと思っていたが、知り合いだったのだろうか。


「今日学校休んで天音と来て」


『ううん…と。何かあったの?』


学校を休んで、と言うくらいだからそう思うのは自然だろう。


『まあいいや。分かった、準備していくね。私服でいいよね?』


「うん。よろしく」


彩鈴ちゃんは理由を聞く前にそう言って、通話を終わらせてしまった。
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