守護王の最愛~運命を壊す禁断の恋は、祝福の淡雪を降らせる~
第9話 抑えきれない想いと乱れる心
もっと、もっとお役に立つ……。
零様のお役に立つことこそが私の生きる道。
「霜月隊長、ちょっと待ってください」
「待ちません。妖魔はこっちです」
「しかし……」
「私一人で行くので、あなたはそこで待っていてください」
「霜月隊長!」
部下が私を呼び止める声はどんどん小さくなっていった。
確か、妖魔はあっちにいったはず。
急がないと……!
大通りを駆け抜ける私の脳内に声が響き渡る。
『オマエハ……シアワセニナレナイ』
やめて……。
『オマエハイラナイニンゲンダ』
わかってる、そんなことは最初から。
私は元々拾われ子で本当の親にもいらないと言われた人間だ。
それをご慈悲で救っていただいたまで……。
『年が近い女の子がいてくれて嬉しいです!』
私も嬉しかったです。
綾芽様のことも大好きだから……だからっ!!
『たくっ、お前は』
いつも言葉少なくて、でも優しくて、だからこそ誤解されやすくて……。
『今日がお前の生まれた日とする。十一の月の三日』
私に誕生日をくれたことも。
零様のお役に立つことこそが私の生きる道。
「霜月隊長、ちょっと待ってください」
「待ちません。妖魔はこっちです」
「しかし……」
「私一人で行くので、あなたはそこで待っていてください」
「霜月隊長!」
部下が私を呼び止める声はどんどん小さくなっていった。
確か、妖魔はあっちにいったはず。
急がないと……!
大通りを駆け抜ける私の脳内に声が響き渡る。
『オマエハ……シアワセニナレナイ』
やめて……。
『オマエハイラナイニンゲンダ』
わかってる、そんなことは最初から。
私は元々拾われ子で本当の親にもいらないと言われた人間だ。
それをご慈悲で救っていただいたまで……。
『年が近い女の子がいてくれて嬉しいです!』
私も嬉しかったです。
綾芽様のことも大好きだから……だからっ!!
『たくっ、お前は』
いつも言葉少なくて、でも優しくて、だからこそ誤解されやすくて……。
『今日がお前の生まれた日とする。十一の月の三日』
私に誕生日をくれたことも。