ソレが出て来る話を聞かないでください
タブレットを確認してみると、そこには数々のゲームがダウンロードされていることがわかりました。

絵里はパズル系のゲームが大好きなので、半分がその類のゲーム。
その他にはちょっとホラー要素のあるものや、謎解きゲームなどが入っていました。

絵里はこれをゲーム機として使っていたようなので、ワイハイが使える室内での利用が多かったみたいです。

「彩音、なにか見つかったか?」
本棚を調べていた悟志がため息交じりに質問してきました。

その暗い顔を見るとなんの手掛かりもつかめていないことは明白です。
「まだ。でもタブレットに入れたよ」

画面を見せると悟志も近づいてきました。
絵里の部屋は物が多いようでちゃんと片付いているので、探す場所が少ないのです。

タブレットのトップ画面にはいくつかフォルダがあり《学校 写真》と付けられたものを開いてみると、学校内で撮影した写真がズラリと並んでいました。

そのほとんどに私も写っています。

それを見た瞬間また目の奥がツンと痛くなったけれど、視界が滲んだら調べものができないので、我慢しました。

「ここにはなにもなさそうだね」
< 46 / 127 >

この作品をシェア

pagetop